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PC Pro

作成日 99/05/04
更新日 99/07/03


前回、1月のレビューでは、WindowsCE2.0を搭載したハンドヘルドPCにしか触れていませんでしたが、その後、PalmSizePC(P/PC)と呼ばれる3Comのパームパイロットのような外観のWindowsCEマシンや、ハンドヘルドPC Pro(H/PC Pro)という、新OSを搭載したマシンが続々登場してきました。
カシオペアA-60を買ってまだ半年も経っていないので、「衝動買い病」が発症しないよう無視を決め込んでいましたが(笑)、ウエブでの話題がP/PCやH/PC Proばかりになるに及び、「すでにH/PCを持っている人で、H/PC Proに乗り換えようと考えている人」「(はじめて)携帯端末を買おうと考えているけれど、H/PCとH/PC Proのどちらがいいのか熟考している人」をさらに迷わせようと(笑)企画してみました。でも、人を迷わせるより先に、衝動買い病が発病して、Jornadaを買っちゃいましたが。

なお、このページは、1999年5月1日現在の情報を元にしています。


★H/PC Pro発売される

さて、巷でH/PC Proと言われているものは、新しいWindowsCEを搭載しているが、これ、実はWindowsCE3.0ではないのです。正確にはWindowsCE Kernel Version 2.11 Handheld PC Version 3.0 と呼ばれ、OSであるWindowsCEのバージョンとしては2.11、ハンドヘルドPCとしてはバージョン3.0ということらしい。ややこしい。

H/PC Proは従来のH/PCと比べ何が変わったかというと、

  1. 大きな画面をサポートするようになった
  2. 新しいデバイス(機器)をサポートするようになった
  3. 新しいROMソフトが追加された
  4. 既存ソフトがバージョンアップした
と、大きく分けて4項目である。5番目として、母艦であるパソコンとH/PCを接続するのに必要なソフト、「WindowsCEサービスのバージョンアップ」というのもあって、パソコンとの同期機能が向上している(らしい)んだけど、新しいWindowsCEサービスは、カシオさんが対応を始めたように、H/PCユーザーでも無償でダウンロードできるので、あまり考えなくていいでしょう。

◆大きな画面。大きなサイズ。

H/PC Proから、ディスプレイサイズとして VGA (640 x 480) 、 SVGA (800 x 600) がサポートされた。これは「サポートされた」であって、決してVGAやSVGAの画面を採用しなければならないというわけではない。大画面になればなるほど、当然マシンは大きくなり、重くなる。
カシオペアがちょうどVHSビデオテープ並みの大きさで重さも500グラムを切っていたのに比べ、最近発売されたH/PC ProはのきなみB5ノートよりほんの少し小さく、ほんの少しだけ軽い程度(1.1キロぐらい)にまで大型化された。これぐらい大きくなると、「ノートPCと比べて携帯性がある」とは言えないですね。
それにこんな大きなマシンを電車の中とかで開くのは、ごっつい勇気がいると思う(見せびらかしたいのなら別だけど)。
WindowsCEマシンは携帯性が売り(だったはず!?)なので、ハーフVGA(640 x 240)でいいから小さなH/PC Proも販売され続けることを希望します。H/PC Proでも、前回紹介したNECのMobile Gear II MC-R510と同じ大きさのMC-R520みたいなコンパクトな奴もあるし。
ただ、用途によってはSVGAが必要な方もいらっしゃるので、大画面の恩恵はこんな感じだ、ということを示しておきましょう。

 
 ↑H/PC1.0(480×240)のサイズ
 
 ↑H/PC2.0(ハーフVGA:640×240)のサイズ
 
 ↑H/PC2.11(VGA:640×480)のサイズ
 
 ↑H/PC2.11(SVGA:800×600)のサイズ
※ここでは度外視していますが、実際には、解像度以外に、物理的な画面サイズ(6.5インチとかいう風に表示されています)も考慮に入れる必要があります。

ただ、せっかく画面が大きくなったのに、WindowsCEの仕様でソフトは画面いっぱいに最大表示され、Windows95/98/NTのように、二つ以上のウインドウを並べたりすることができない。ちょっともったいないな。

◆ついにAccessのポケット版が登場

ワード、エクセル、アウトルック、パワーポイントとくれば、当然次はアクセス!である。このたびめでたく、PocketAccessがROMに搭載された。これでWindowsCEでも、データベースを扱うことができるようになった。
店頭のH/PC Proで使ってみただけなので、感想、と言えるほどのものはないんだけど、PC版のアクセスみたいにクエリーやVBAでガンガン開発していくツールじゃなく、SQL文でテーブル同士を連携させ、結果を表示するビューワー的要素が強いソフトのようだ。SQL文がわからないと使いこなせないが、PocketAccess のデータをAccess97 や、SQL Server7.0 と同期させることができるので、開発に携わっている人にとっては、いろんな使い道があるんじゃないかな。

データベースなんぞ必要としていない人にとっては「ふん、何それ?」ってとこだろうけど。

◆エクセルやワードのファイルが直接開ける

既存のポケットオフィス(オフィスコンパニオン)も機能が向上した。最大の特徴は、今までだとWindowsCE用にコンバートしなければ開けなかったエクセル97やワード97/98のファイルが、直接ポケットオフィスで開けるようになったことだ。メールの添付ファイルもファイルサーバー(ネットワーク上)のファイルも変換なしに扱えるのは大前進。

◆さて、買うべきかH/PC Pro

結論。これからハンドヘルドPCを買おうと考えている人は、ハンドヘルドPC Proも検討してみていいかもしれない。バッテリの持ちも、ノートPCとは比較にならないくらいよく持つし。
携帯性を重視するにしても、NECのMobile Gear II MC-R520のような機種もあるので、一概に大きさだけでH/PC Proを取捨できませんし。H/PC ProはB5ノート並の大きさの機種が多いので、大画面、使いやすいキーボードがほしいのなら、H/PC Pro。添付ファイル付きのメールをよく送受信する人も、H/PC Proでしょうね。
では、すでにH/PCを持っている人はどうか。
使ってみてどうもしっくりこないとかで、前から買い換えるつもりだった人はH/PC Proに乗り換えてもいいと思うけど、今のマシンで満足している人は、あえて乗り換える必要はないんじゃないかな。

参考までに、用途を表にまとめてみました。

. ノートPC H/PC
機体サイズ 大きくても構わない。薄型、軽量モデルもあるが、高価。 ビデオテープサイズから、B5ノートサイズまで、選択肢が広い
メール メインメールマシンとして使える メインのメールマシンとして使うには、機能/容量が不足する感は否めない
移動中の使用 Windowsの起動まで時間がかかるので、取り出してすぐに使うことはできない。重さ的にも、立ったまま、片手で使うのは大きすぎるものが多い スイッチオンですぐに使える。ノートPCと比べて軽く、立ったままでも使える機種が多い
バッテリ持続時間 1、2時間程度 9−25時間。モノクロモデルだと、バッテリ持続時間が長い
丈夫さ ハードディスクで動くため、脆い ハードディスクを必要としないため、丈夫。ノートPCと比べて、多少の衝撃では、壊れない
ワープロ ソフトをインストールすれば、大抵のことはできるが、ソフトがなければ使えない。もっとも、ワープロと表計算ぐらいはバンドルされていることが多い ワードのサブセットがROMにインストールされているが、貧弱。エディタに毛が生えた程度。
表計算

エクセルのサブセットがROMにインストールされている。グラフが使えなかったり、使える関数が制限されているが、そこそこ使える
データベース

H/PC Proだと、アクセスのサブセットがROMにインストールされているが、使いにくい。CE2.0以下だと、フリーウェアやシェアウェアのカード型DBに頼るしかない
考えている主な用途 パソコンでできることは何でもしたい メールや報告書など。文章もよく書く。ただし、Windows9xパソコンほど、凝ったことはできないので、割り切りが必要
金額 20万円前後 10万円前後


H/PC ProやP/PCを見てみたいという方は、MobilePCのサイトに紹介記事が載っていますので、ご覧ください。

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